聞くと聴く
筆者:F.MANAGO
 

今回は「聴く」ことの大切さについて、
また「聞く」と「聴く」の違いについて、少し考えてみたいと思います。

皆さんは誰かとお話をするとき、相手の話を「きく」ときに意識していることはありますか?
まず「聞く」と「聴く」、ふたつの漢字がありますが、これらはどう違うのでしょう?
辞書によると、下記の通りです。

『日本国語大辞典』
【聞】(ブン・モン)音を耳で感じ取る。自然に耳に入ってくる。聞いて知る。
【聴】(チョウ)聞こうとして聞く。注意してよく聞く。「聴聞」「傾聴」

『広辞苑』
広く一般には「聞」を使い、注意深く耳を傾ける場合に「聴」を使う。

『類語国語辞典』
「聞く」は、音や声を耳に感じ認める意、「聴く」は、聞こえるものの内容を理解しようと思って進んできく意である。

ただ単に「きく」場合は一般に「聞く」を使い、注意深く、あるいは進んで耳を傾ける場合には「聴く」を使う。きく態度によって使い分けるようですね。
たとえば「うわさを聞く」「物音を聞く」「音楽を聴く」「講義を聴く」「国民の声を聴く」など、注意深く、自らきこうとするときは「聴」を使います。

また、「聴く」は漢字の成り立ちから、耳と目と心で聞くから「聴」の字を使うという説もあります。

TATでも、「聴く」ということをとても大切にしています。

相手の立場に立って、心から聴く。
聞き流したり、否定から入らず、まず聴く。
立場が違えば意見が違うのは当たり前だし、そもそも別の人間なのですから。

聴く姿勢にも気を付けます。
目を見て、共感するところや理解したところではうなづきながら。
「傾聴」という言葉もありますね。
傾聴とは、相手の話に耳を傾けて熱心に聴くことです。

もちろん、TATだけでなく多くの企業が「聴く」ことを重視しているでしょうし仕事をする上だけでなく、人間関係を構築することには欠かせないことでしょう。

では、どうして「聴く」ことがこんなにも大切なのでしょう?

まずひとつは話し手が話しやすくなることがひとつの理由です。
聞き手が受け入れてくれていると感じると正直に話してもらいやすくなり、たくさんの情報が得られるだけでなく相手との良好な関係を築くことができます。

また、心と言葉にギャップがあったときに気づき、リカバーすることができます。
正直な気持ちと、話している言葉が異なるときってありませんか?

「大丈夫だよ」と言ってるけど、大丈夫そうな表情に見えない。
「承知しました」と言ってるけど、全然納得していない。

かく言う私もあります。
全然納得していないし、何かおかしいと思っているけど、これ以上言えない…と思ってつい「わかりました」と言ってしまったこと。

でもそれを放置してしまうと、わだかまりになってしまったり最大の成果を発揮できないまま終わってしまう。
根本的な解決にならない。
気づかず放置してしまうと、あとあと取返しのつかないことに、なんてことも。

心から相手のことを「聴く」と、心と言葉のギャップに気づけるかもしれません。
あれ?もしかして、何かひっかかっているのかな、と感じたら「何かひっかかっている?」と尋ね、話し合い、前に進むことができます。

聞き流してしまったり、心から聴いていないと気づくことはできませんよね。
もちろん、話し手も偽らず、心と言葉にギャップがないようにしないといけませんね!

誰かとお話しするときは「聞く」ではなく「聴く」ことを意識してみてくださいね。

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